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芭蕉db
題ス二蜆子ノ像ニ一
(旅舘日記)
(しらうおや くろきめをあく のりのあみ)
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元禄6年春。蜆子<けんす>は、中国五代の禅僧で奇行の目立った人。毎日蜆子<えび>を獲っては食べていたのでこの名がついたという。蝦を採るための網を持った禅画の題材として好まれた。一句は、その海老を白魚に変えて詠んだもの。
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白魚や黒き目を明く法の網
蜆子和尚の網ですくい取られたのはエビだけではない。白魚も採られたに違いない。それが証拠に白魚の目はあんなにパッチリとして開眼している。それは白魚が蜆子和尚の深い悟りの法の網にすくい取られたからに他ならない。
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