句集へ 
年表へ 
Who'sWhoへ
元禄5年、49歳。其角の句「声枯れて猿の歯白し峯の月」に触発されて作ったと言われている。芭蕉秀句の一句。この時代、下五の「魚の店」が高い評価を勝ち得た句。元禄5年12月3日「意専宛書簡」では「魚の棚」となっている。
句集へ 年表へ Who'sWhoへ
元禄5年、49歳。其角の句「声枯れて猿の歯白し峯の月」に触発されて作ったと言われている。芭蕉秀句の一句。この時代、下五の「魚の店」が高い評価を勝ち得た句。元禄5年12月3日「意専宛書簡」では「魚の棚」となっている。
塩鯛の歯をむき出した死骸が、折りしも海が荒れて入荷商品の殆ど無い魚屋の店先に無造作に置かれている。その荒涼たる店のたたずまいと鯛の死体が一層冬の寒さを際立たせる。地獄の情景を思わせる凄みのある句である。これほどの寒さを表現した詩は古今東西そう無いのではないか。芭蕉翁最高傑作の一句。