芭蕉db

 

              寒草

霜枯に咲くは辛気の花野哉

(続山井)

(しもがれの さくはしんきの はなのかな)

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 寛文7年、24歳の若い作。

霜枯に咲くは辛気の花野哉

 「辛気」は心がくさくさすること。冬枯れてしまった野に花は咲かない。春から秋まであんなに花が咲いた花野も今や花はなく、「辛気の花野」と言うべき状態だ。「さかぬまは辛気の花の盛哉」という句と同じ発想。