芭蕉db

さざれ蟹足這ひのぼる清水哉

(続虚栗)

(さざれがに あしはいのぼる しみずかな)

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 貞亨4年夏。作句の動機は不明。

さざれ蟹足這ひのぼる清水哉

  清水に足をひたしていると、沢蟹が足に這い上がってくる。それがまた清冽な感じを与えてくれる。「さざれ」は小ささを意味する形容詞。誰でも子供時代に体験した情景ではないだろうか。実に衒いの無い素直な句である。