芭蕉db
   僧専吟餞別之詞

鶴の毛の黒き衣や花の雲

(芭蕉句選拾遺)

(つるのけの くろきころもや はなのくも)

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 元禄6年春。門人専吟は、熊野、伊勢に向けて旅立った。一句はその餞別吟である。専吟は僧侶。

鶴の毛の黒き衣や花の雲

 蝉吟の旅衣は墨染めの僧侶姿。それは鶴の黒い羽のように見える。丁度桜の花曇りの中を飛翔する鶴のようだ。