芭蕉db

皿鉢もほのかに闇の宵涼み

(其便)

(さらばちも ほのかにやみの よいすずみ)

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 元禄7年夏。作句芭蕉は不明だが、大津あたりか? 誰かに招かれて食事をした後の灯の無い部屋での静かな時間。「宵涼み」は夕涼みより遅い時間帯をの納涼時間。

皿鉢もほのかに闇の宵涼み

 静かに室内に夜の帳が下りてくる。もはや見えるものとて白い磁器の皿鉢だけ。いま、こうしてゆったりした宵涼みの時間を過ごしている。