芭蕉db

留守のまに荒れたる神の落葉哉

(芭蕉庵小文庫)

(るすのまに あれたるかみの おちばかな)

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 元禄4年10月29日、江戸に到着。元禄2年彌生も末の7日に江戸を立ってから、実に2年7ヶ月の大旅行であった。「住めるかたも人に譲り、杉風が別墅に」引っ越して旅に出たのだから、この日旧芭蕉庵には入れず、橘町の彦右衛門方借家に旅の荷を下ろす。ここが江戸最後の居となり、翌元禄7年5月11日上方に下るまでここに住むこととなった。

留守のまに荒れたる神の落葉哉

 2年7ヶ月も不在にしていた江戸で、ちょうど神無月の神が出雲から帰ってきたときのように、神社でもある自分の住まいも荒れ果てていることよ。