芭蕉db
秋立つ日
旅に飽きてけふ幾日やら秋の風
(俳諧石摺物)
(たびにあきて きょういくかやら あきのかぜ)
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貞亨5年7月10日。『笈の小文』の旅の復路、鳴海(名古屋市緑区付近)にて。
旅に飽きてけふ幾日やら秋の風
旅に飽いて日数も忘れていたのだが、風の音に気づかされ、今日は立秋になっていた。古今集の藤原敏行の歌「
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる
」が背景にある気配のする句である。