芭蕉db
仁徳天皇
「高き屋にのぼりてみれば」との
御製のありがたさを今もなほ
叡慮にて賑わふ民の庭竈
(庭竈集)
(えいりょにて にぎわうたみの にわかまど)
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元禄元年。年号が貞亨から元禄に変った。尾張の
越人
が江戸滞在中の作。越人は、『更科紀行』に同行したまま江戸に元禄2年新春まで滞在したのである。後に越人は、『庭竈集』として「
名月の出ずるや五十一ヶ条
」とともにこの句を集に入れた。名君を誉めることを題材とした句会の記録である。
叡慮にて賑わふ民の庭竈
仁徳天皇作と誤伝されている歌「
高き屋にのぼりて見れば煙立つ民の竈賑わひにけり
」から取った。本歌取りをしただけのだけのつまらない句。
ここに、庭竈とは、正月三ケ日裕福な商家などでは新しい竈を掘ってそこで新年の煮炊きをした。
滋賀県大津市坂本の滋賀院境内の句碑。牛久市森田武さん提供