芭蕉db
隠さぬぞ宿は菜汁に唐辛子
(猫の耳)
(かくさぬぞ やどはなじるの とうがらし)
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貞亨5年秋、『笈の小文』の旅中。吉田(豊橋)の医師加藤鳥巣<うそう>宅を訪ねて。
隠さぬぞ宿は菜汁に唐辛子
この宿は、門人烏巣の家のこと。烏巣の質素な生活への共感が句の全体である。
この家では、感心なことに質素な生活をしていることがよく分かる。現にこうして菜汁に唐辛子を和えただけの簡素な食事を出してくれるのだから。
愛知県宝飯郡小坂井町伊那茶屋跡の句碑(牛久市森田武さん撮影)