芭蕉db

昔聞け秩父殿さへすまふとり

(芭蕉庵小文庫)

(むかしきけ ちちぶどのさえ すもうとり)

句集へ 年表へ Who'sWhoへ


 貞亨元年(41歳頃)頃から死の元禄7年(51歳)までの間。比較的後期の作と目されているが、作句の動機が不明。

昔聞け秩父殿さへすまふとり

 ここに、「秩父殿」は、源頼朝の家臣畠山重忠。重忠が相撲取りであったという話はないが、重忠が豪腕で長居という相撲取りをやっつけた話が『古今著聞集』にある。
 一句がどのようなシチュエーションで作られたものか不明のため解釈は難しいが、「景清も花見の座には七兵衛」と同じものと解釈するのが自然かもしれない。


埼玉県大里郡川本町 畠山重忠公墓地の句碑


畠山重忠公の墓(同上)