芭蕉db

咲き乱す桃の中より初桜

(芳里袋)

(さきみだす もものなかより はつざくら)

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 貞亨元年(41歳頃)頃から死の元禄7年(51歳)までの間。
 なお、この時期の制作年次不明のものとして、58句がある。

咲き乱す桃の中より初桜

 「初桜」は咲いて間もない桜のこと。初花などともいう。爛漫と咲く桃の花の中に初桜を発見したよろこび。現在ではソメイヨシノなどは桃より早く咲くのでこういう情景は奇異な感じがするが、山桜や吉野桜のこの時代ではヤマモモの花の方が先に咲いたのである。