芭蕉db

水無月は腹病やみの暑さかな

(葛の松原)

(みなづきは ふくびょうやみの あつさかな)

昼はなほ腹病煩の暑さかな

(俳諧瓜作)

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 元禄4年6月。

水無月は腹病やみの暑さかな

 この6月の暑さは大変なものだ。私のような腹病病みには実際身にこたえる暑さだ。
 一般的に七月の暑さをたとえて、腹病病みの高熱のようだとする 表現があったが、腹病と高熱は必ずしも対応するものではない。ここは芭蕉の持病の腹病病みに耐えられない苦痛として6月の猛暑
を表現したのであろうが、理屈ばかりが勝って感動を与えない。