芭蕉db

水無月や鯛はあれども塩鯨

(葛の松原)

(みなづきや たいはあれども しおくじら)

句集へ 年表へ Who'sWhoへ


 元禄5年6月。

水無月や鯛はあれども塩鯨

 7月といえば鯛が旬だが、私は塩鯨がよい。塩鯨は江戸庶民の夏の大衆食品であった。ちなみに、塩鯨とは、鯨の皮下脂肪を塩漬けしたもので、これを薄く切って塩出しして食したという。捕鯨禁止の現代ではあまり推奨しかねる食品である。