芭蕉db
  

三日月の地はおぼろ也蕎麦の花

(一葉集)

(みかづきの ちはおぼろなり そばのはな)

三日月に地は朧なり蕎麦の花

(浮世の北)

三日月や地はおぼろなる蕎麦畠

(芭蕉庵三日月日記)

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 元禄5年8月、49歳。こういう情景を芭蕉がどこで見たのかは分からない。

三日月の地はおぼろ也蕎麦の花

 宵やみ迫った夕暮の景。三日月がのぼり、地には靄がたっている。その靄の下に一面の蕎麦畠。いま蕎麦の花の盛りなのである。秋本番を迎えようとしている季節の嘱目吟。


滋賀県大津市馬場義仲寺境内の句碑。中7も座5も摩滅して読めないが・・・牛久市森田武さん提供