芭蕉db
女男鹿や毛に毛が揃うて毛むつかし
(俳諧薮香物)
(めおとじかや けにけがそろうて けむつかし)
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寛文12年、29歳の伊賀上野時代の駄作。
女男鹿や毛に毛が揃うて毛むつかし
「毛に毛が揃う」は男女の色恋沙汰を言ったもの。「けむつかし」は不快な気分をいう。恋の季節の鹿の男女が戯れているのを見ると、鹿のあの毛並み模様が揃って、文字どおりなんとも「毛むつかしい」ことだ。