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名月や門にさしくる潮がしら

(三日月日記)

(めいげつや かどにさしくる しおがしら)

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 元禄5年8月十五夜、49歳。新芭蕉庵での名月。

名月や門にさしくる潮がしら

 名月の夜というのは、万有引力の法則によって間違いなく満潮になる。第三芭蕉庵は名月を鑑賞する時に、三股の川水への反射光も取り入れて具合がよいように設計されていた。そのため満潮とともに柴門に向かって水が押し寄せるように眺められたのである。