芭蕉db

しばし間も待つやほととぎす千年

(続山井)

(しばしまも まつやほととぎ すせんねん)

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 寛文7年、24歳の若い作。

しばし間も待つやほととぎす千年

 ホトトギスが啼く季節になった。この時期その鳴声を待っているというのは実に耐えられないものでちょっとの間も数千年の長さにも感ずることだ。「待つ」は慣用句「千年の松」を通じて「松」に掛詞となっている。「ほととぎす千年」は「ほととぎ数千年」というように縁語化されてもいるらし。定型にしてくだらない句。
  なお、ホトトギスと郭公についてはここを参照。