芭蕉db

町医師や屋敷方より駒迎へ

(五十番句合)

(まちいしや やしきがたより こまむかえ)

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 延宝3年,芭蕉32歳の時の作。現存する句4句ある。
 

町医師や屋敷方より駒迎へ

 「駒迎え」は、8月15日、朝廷が諸国から寄進された馬を逢坂の関まで出迎える習慣を言う。ここでは、町医者がどこぞの屋敷から呼ばれて出かける風景だが、どことなし駒迎えされている馬のように見えるというのである。町医者という当時余り社会的評価の必ずしも高くなかった人に対する揶揄が紛れ込んでいる句。