芭蕉db

古法眼出どころあはれ年の暮

(三つの顔)

(こほうげん でどころあわれ としのくれ)

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 貞亨元年(41歳頃)頃から死の元禄7年(51歳)までの間の作だが詳細不明。なお、この時期の制作年次不明のものとして、58句がある。ただし、作風からして晩年のものと思われる。

古法眼出どころあはれ年の暮

 「古法眼」とは、室町時代の御用絵師狩野元信(1434〜1530)(室町後期の画家。法号、永仙。父正信に続いて幕府御用絵師として活躍。宋・元・明画様式に大和絵の技法を取り入れ、力強い装飾性をもつ様式を大成。桃山障壁画の基礎を確立。『大字林』より)のこと。その元信の絵が歳の市に売りに出された。もとよりこんな絵を所有している人はただ者ではない。
 年の暮にこんな高価なものが売りに出されているところを見ると、誰かは知らねど余程身分の高い人が落ちぶれたのであろう。

狩野元信:室町後期の画家。父正信の水墨画風を受け、これに濃彩の技法をも加えて狩野派の新しい作風を大成。遺作として大徳寺大仙院・妙心寺霊雲院の襖絵や「清涼寺縁起絵巻」などがある。(岩波書店『広辞苑』より)