芭蕉db

   

 

         冬月

月の鏡小春に見るや目正月

(続山井)

(つきのかがみ こはるにみるや めしょうがつ)

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 寛文7年、24歳の若い作。

月の鏡小春に見るや目正月

 「小春」は小春日和というように秋の穏やかな日のこと。こんな時期に鏡のように澄んだ月を見るのは目の正月だ、というのである。「目正月」は美しいものを見て目が楽しむことを言う。寝正月などというのと類似の表現。鏡と見ることから目につながる縁語を多用した貞門風俳句。