芭蕉db
   菊花の蝶

秋を経て蝶もなめるや菊の露

(笈日記)

(あきをへて ちょうもなめるや きくのつゆ)

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 貞亨5年秋。『笈日記』では画賛としている。名古屋辺りでの句か?

秋を経て蝶もなめるや菊の露

 中国にある「菊水」伝説では、長江の上流南陽県甘谷ではその上流に菊が群生していてその露が川に流れ出し、その水を飲んでいるので人々が長命であるという。
 春に生まれ菊の盛りの秋のいまも飛んでいる蝶は、この菊の露を飲んで長命を保っているのであろうか。