芭蕉db

菊の香にくらがり登る節句かな

(菊の香)

(きくのかに くらがりのぼる せっくかな)

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 元禄7年9月9日。芭蕉最後の伊賀から大坂への旅の途次暗峠にての句。「菊の香や奈良には古き仏達」など同じ日の作。死の一ヵ月半前で暗峠を登るのはさぞつらかったであろうと想像される。なお、暗峠は奈良 県生駒市から大阪府東大阪市に通ずる現在の国道308号線生駒山中の峠。暗峠を通過したのは昼だから菊の香に誘われて上ったとするのは文学的粉飾である。

菊の香にくらがり登る節句かな

 今日は菊薫る重陽の節句。暗峠を登るについてはその菊の香を頼りに暗がりを登る思いである。中国古来の風習では「登高」といって重陽の節句には皆近くの山に登ったというが、私はこうしていま暗峠を上っている。


東大阪市豊浦町暗がり峠の句碑。牛久市の森田武さんは、・・・奈良から大阪へ抜ける「暗がり峠」を、車で踏破しました。事前に「この峠道を、車で通過するには、相当な覚悟が居る」と聞いてはいましたが、大変な峠道でした。二度と通りたくはありません。・・・と書いてこられました。新車の4WDでも苦戦するほど余程ひどい道だったようです。ありがとうございました。