芭蕉db
   兎苓が父の別墅懐かしくしつらひ
   て、園中数株の木の実に富めるを

祖父親孫の栄えや柿蜜柑

(堅田集)

(おおぢおや まごのさかえや かきみかん)

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 元禄4年8月。
 
 

祖父親孫の栄えや柿蜜柑

 「兎苓」なる人物は伝不詳。京都辺りの豪商で、その別荘が堅田にあったということらしい。その別墅に招かれて、邸内に植えられて枝もたわわに実っている柿の実や青いミカンをみて、祖先の努力で子孫繁栄ですねとの挨拶吟。