芭蕉db

十六夜はわづかに闇の初め哉

（続猿蓑）

（いざよいは わずかにやみの はじめかな）

十六夜はとりわけ闇の初め哉

（韻塞）

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　元禄6年8月16日。

十六夜はわづかに闇の初め哉

　昨夜は満月の十五夜であったが、今宵は十六夜。わずかながら暗闇に向かって月は欠け始めるのである。その始まりが今夜だ。
　１五夜と十六夜の月の出のわずかな時間差を詠んだとする解釈もあるが、瑣末に過ぎる。