芭蕉db
   耕月亭にて

雪を待つ上戸の顔や稲光

(茶の草子)

(ゆきをまつ じょうごのかおや いなびかり)

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 元禄4年10月末。最後の江戸下向の旅の途中、三河新城の菅沼権右衛門亭にて。権右衛門の俳号が耕月。この日、三河の門人たちが集まって句会と宴会を開いたのであろう。
  ここではもう一句「
京に飽きてこの木枯や冬住ひ」と詠んだ。

雪を待つ上戸の顔や稲光

 耕月亭に招かれて集まってみると、折りしも稲妻が光る。この稲光は雪を招く光である。されば、この宴は雪見の宴になるのではないかと、列席の酒好きの者達は、期待と興奮した顔つきになっている。