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芭蕉db
布袋の絵賛
(続別座敷/蕉翁句集)
(ものほしや ふくろのうちの つきとはな)
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貞亨元年(41歳頃)頃から死の元禄7年(51歳)までの間。なお、この時期の制作年次不明のものとして、58句がある。ただし、『蕉翁句集』では元禄7年とする。
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物ほしや袋のうちの月と花
ホテイ様の画賛である。布袋は大きな袋を担いで、臍を出したまん丸い出腹をして、杖をついた姿で、円満な顔立ちの人気者。片手は天空を指差している図が多い。あの袋の中には何が入っているのか、誰でも知りたくなる。芭蕉がねだるものは、袋の中にあるであろう月と花だというのだが....
この句は、烏丸光弘<からすまみつひろ>の作「大空をさしたる指の先にこそ月雪花も秋の紅葉も」からとったらしい。
ところで、モデルの布袋だが、中国後梁時代の禅宗の僧侶。袋の中身は信徒から寄せられた喜捨の布施。この国に来たら神様に変身してしまって七福神の一人にさせられた。
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