芭蕉db

似合はしや豆の粉飯に桜狩り

(蕉翁全伝)

(につかわしや まめのこめしに さくらがり)

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 元禄3年、伊賀上野での作と推定されている。「豆の粉飯」とは、ご飯にきな粉をまぶした素朴な食事のこと。「桜狩」は花見を王朝風に気取った表現。

似合はしや豆の粉飯に桜狩り

 こうして花見を桜狩としゃれこんで見たものの、持参した食事は豪華な花見の料理ではない。きな粉飯を持って桜狩を楽しむ、これこそ俳諧的似つかわしさなのだ。