芭蕉db

稲妻や闇の方行く五位の声

(有磯海/続猿蓑)

(いなづまや やみのかたいく ごいのこえ)

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 元禄7年7月、猿雖亭での作と推定されている。土芳も同席。稲妻の走る夜、寝る前に「稲妻」をテーマに詠むとして作った作品。

稲妻や闇の方行く五位の声

 「五位」は五位鷺<ごいさぎ>のこと。夜行性があり、夕方、不気味な声を出して飛ぶ。
 稲妻が発している方角は黒雲が立ち上り、そこが無気味に光っている。その反対側の空は闇の暗さだ。その中を飛んでいるのであろう五位鷺が不気味な声を張り上げなら渡っていく。この五位鷺の姿は見えない。