芭蕉db
   菜根を喫して終日丈夫に対話す

もののふの大根苦き話哉

(真蹟懐紙)

(もののふの だいこんにがき はなしかな)

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 元禄6年冬。前詞にある大夫は、藤堂長兵衛守壽(俳号玄虎)。伊賀藩1,500石どりの重鎮。この日江戸の料亭で清水周竹・梁田亀毛と4人で歌仙を巻いた。その時の発句。

もののふの大根苦しき話哉

 今日は、玄虎子から大変立派な話を伺いました。さすがに規矩の武士の話は折り目も正しく、甘いものではありませんでした。それはまるであの辛苦い大根の味のようなピリッとしたものでありました。