芭蕉db
膳所草庵に人々訪ひけるに
霰せば網代の氷魚を煮て出さん
(花摘)
(あられせば あじろのひおを にてださん)
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元禄2年12月。この年、『奥の細道』から膳所で越年した。
霰せば網代の氷魚を煮て出さん
霰が降ってきたなら、網代にかかった氷魚を料理して出しますよ。草庵に人が訪れてくれた喜びに弾む句。氷魚<ひお>は透明な鮎の稚魚のこと。海に下っていく稚魚たちが網代に捕らえられ、それを醤油で煮付けて食したのである。
滋賀県大津市田上南郷の句碑。牛久市森田武さん提供