芭蕉db

正秀宛書簡

(元禄4年閏8月10日 芭蕉48歳)

書簡集年表Who'sWho/basho


 夜前はどつかりと米二斗*、定家が力の程を見せんとて、石を五つに打わられ候*。炭・薪さまざま被御意浅、随分打寄賞翫可致候*。脇珍重*、第三御廻し可成候*
一、此柿少堅田より庭前もぎたて到来候間、御くめ殿へ進られ候べく候*
壬(閏)八月十日                    芭蕉
正秀様

 義仲寺無名庵から水田正秀宛に書いた書簡。前夜米2斗を贈られてきたことへの謝礼。また、探子の発句に始まる持ち回り歌仙についても論評しているが、こういう風習が忍ばれるのは興味深い。