面会の予定を伝える。これも、許六のアポイントメント要求に対しての返事。死の一ヶ月前であり、桃印の病気は益々重くなってきているのが文面からもよく分かる。
辱拝見、さてさて不慮之大雪:お手紙拝見しました。思いがけなく大雪でした。
節句過までは得参上仕間鋪候:<せっくすぎまではえさんじょうつかまつりまじくそうろう>。節句過ぎまでは行けません、の意。
病少重く成候へ共、長病之事に御座候間、此通に御座候はヾ、六日時分御尋可二申上一候:病状は重くなっているとはいいながら、なにしろ長患いの事、今の状態のままなら六日時分にはお尋ねすることは可能かも知れません、の意。
四日には暫時他出之事も可レ有二御座一候へ共、近辺迄御出被レ成候はヾ、先御立寄所レ仰候:四日にはちょっとの間外出の予定が入っていますが、 あなたがこの近くまでお出かけになっていたら、まず御立ちよりを仰ぎたいとおもいます、の意。