- 芭蕉db
近藤如行宛書簡
(元禄2年7月29日)
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書簡集/年表/Who'sWho/basho
- 如行様* はせを
- みちのくいで候て、つつがなく北海のあら磯日かずをつくし、いまほどかヾの山中の湯*にあそび候。中秋四日五日比*ここもと立申候。つるがのあたり見めぐりて、名月、湖水か若みのにや入らむ*。何れ其前後其元へ立越え申すべく候。とう山丈*・此筋子*・晴香丈*お伝え下さるべく候。 以上
- 七月二九日
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- 『奥の細道』の旅の途次山中温泉和泉屋久米之助宅から大垣の近藤如行宛に宛てた書簡。今後の旅程を予告している。
如行:近藤氏。Who'sWho参照。
かヾの山中の湯:加賀の山中温泉のこと。ここへ7月27日に到着している。
中秋四日五日比:この予告のとおり芭蕉は8月5日に山中温泉を後にしている。
名月、湖水か若みのにや入らむ:8月15日には,琵琶湖かもしくは美濃に入ることだろう」の意,だがその日には敦賀にいた。
とう山丈:とう山は、大垣蕉門の人。「丈」は敬称。