芭蕉db

ばせを植ゑてまづ憎む荻の二葉哉

(続深川集)

(ばしょううえて まずにくむおぎの ふたばかな)

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 延宝9年春、李下に芭蕉を贈られて。
 なお、この年、全部で16句が現存する。

basho.jpg (19772 バイト)


ばせを植ゑてまづ憎む荻の二葉哉

 門人李下から贈られたバショウを庵の庭に植えてみるとさっそく根元に荻が芽を吹いた。バショウの肥しを盗られてしまうかと思うと憎らしくなる、というのである。荻は、どこにでも生えるススキによく似たイネ科の多年草。ススキほどに葉が鋭くはないが、高さ1メートル以上にも成長し、しばしば群落を作る。強靭な草。→『芭蕉を移す詞