消費者行動論 #13
2003/01/16
■メッセージ紹介
●「昨日のぜいたく品は今日の必需品」という言葉が印象に残った。自分の経験からいくと,先月のバイト代より今月のバイト代が少なかったりすると,1度,1番上の金額を経験して,その月はいつもよりぜいたくをしてお金を使っているので,その金額を下回ると,なぜか貧乏になってしまったように感じる。やっぱり上を見たらきりがないと思った。
●消費の拡大が幸福や成功につながるのは果たして本当なのだろうか。欲望だけが満たされれば,満足できる人も多いと思うが,心の中からそれだけを望んでいるのだろうか。「幸福」と「不幸」の違いが良く理解できていないのかもしれないが,どちらもほんのささやかな思い込みのような気がします。幸福だと思い込む努力も良いのではないかと感じています。
●消費社会での欲望や価値観が自分に当てはまるものが多くて驚きました。私は消費社会に生きていますが,わりと節約してものを大切するようにしていると思っています。ですが,より経済的に豊かになりたいと,今の生活に満足してはいないと思っていることに気付きました。それが自分を高めるために必要なことだとも思います。でも私は今の生活で満足できることが大切だと思いました。また,そうなれるよう努力してみたいと思います。
●確かに人は昔より忙しいと思う。でもそれで貧しくなったっていうのは違うような気がする。ゆっくりくつろぐ余暇が幸せな人もいるけど,ヒマで家にいるのが嫌だって人もいるし,ブランドのものを買ったり,ゲームをして幸せを感じるのでも別にいいと思う。
人の趣味・趣向が多様化しているから,人とそれを分かりあったりするのは難しくなっているかもしれないけど,昔ほどじゃないにしろ人とのつながりはあるし,満足する,しないにしろ,もっと幸せになるために働いたりしてるんだから別にいいのではないかと思う。
そもそも,こーやって今の社会の批判をしてるけど,今の社会はもうこういう形態になってしまってるんだから,どう言われても,どーしようもない気がする。この著者はいったいどーしたいんだろう?
●日本人は歩くのが速いというのがありましたが,私は山梨に住んでいますが,東京の人はとても歩くのが速いです。速いし,歩く距離がハンパじゃないです。車ばかり乗らないで,環境や自分のために歩くことがいいと思いました。
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◆試験情報◆
日程:2003年2月6日(木)2限
※試験問題の一部を次週予告します
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1.イントロダクション
2.消費者行動の心理学
3.消費者と社会
4.消費社会の問題点
★参考文献:
アラン・ダーニング『どれだけ消費すれば満足なのか:消費社会と地球の未来』,ダイヤモンド社,1996.
4−1.世界に広がる消費社会(第2章)
・3つの階層
・消費者階層:1/5
・中間所得階層:3/5
・貧困階層:1/5
⇒消費者階層が環境に大きな影響を与えている
・消費社会の出現
・20世紀のアメリカで出現
・1960年代までに,西ヨーロッパ,日本へと拡大
・1980年代は浪費が横行
・消費主義という生き方
・消費主義:消費の拡大が幸福・成功につながると考える文化的傾向
4−2.豊かさゆえの貧困(第3章)
・欲望の拡大⇒消費が増えても満足につながらない
・他者との社会的つながりが断ち切られる
・幸福度の3要因:交際,仕事,余暇
━━━━━━━━前回ここまで━━━━━━━━
4−3.欲望を刺激する社会(第9章)
・広告:消費欲求をかき立てる
・商業主義の考え方を広める
・ニーズを掘り起こす
・対抗する試み
・健康に悪影響のある商品の広告の制限
・環境広告の検証
・グリーンコンシューマリズム
・商業テレビ放送の影響
・アメリカン・ライフの広がり
⇒文化の多様性の喪失
・メディアリテラシー(読解力)の必要性
━━━━━━━━今回ここまで━━━━━━━━
・公共スペースの商業化
・ショッピングモールの広がり⇒他の場所の魅力の低下
※モール(mall):散歩道,遊歩道;
大規模なショッピングセンター
・日本では規制緩和でショッピングセンター(SC)の増大
※日本のSCの数:2,615
(日本SC協会調べ,2001年12月現在)
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