「すみたはら」解説

 

 『炭俵』は野坡孤屋利牛の共編による半紙本二冊の撰集である。元禄7年6月28日刊、京の井筒屋・江戸の本屋藤助から上梓された。『炭俵』は芭蕉晩年の軽みを代表する撰集として上方では逸早く評判をとったものである。しかし、編者達の若さもあって、後世、世俗に流れすぎたものとして必ずしも高い評価は与えられていない。