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卯七曰、蕉門に手に葉留の脇、字留の第三、用ゆる事はいかに

 
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卯七曰、蕉門に手に葉留の脇、字留の第三、用ゆる事はいかに 。
去來曰、ほ句、脇は歌の上下也。是をつらぬるを連歌と云*。一句一句に切るは長く連ねんが為也。歌の下の句に字どめと云事なし。文字留と定るは連歌の法也*。是等は連歌の法によらず。歌の下の句の心も、昔の俳諧の格なるべし。昔の句に
   守山のいちごさかしく成にけり
    姥らも嘸な嬉しかるらん
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   まりこ川蹴ればぞ波は上りけり
    かゝりあしくや人の見るらん
*
是等、手に葉とめの脇の證句也*。第三も同じ。