芭蕉db
   橋木子にて

土手の松花や木深き殿造り

(蕉翁句集)

(どてのまつ はなやこぶかき とのづくり)

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 元禄3年春。橋木<きょうぼく>は藤堂修理の俳号。1,500石取りの伊賀上野藩士。山岸半残は修理の家臣である。この日、橋木亭にて歌仙を巻いた。その時の挨拶吟。

土手の松花や木深き殿造り

 土手には深い緑の松があり、庭には桜が満開で、なんともうっそうとした御殿造りになっています。橋木亭を誉めることで挨拶吟としたが、何やら空疎な誉め言葉で、この円熟期の芭蕉の作としては心のこもらない句。芭蕉自身がこの機会を喜んでいなかったのであろうか。