(財)山梨県21世紀産業開発機構

『産業情報山梨』199710月号

 

 

シームレスネットワーク時代の県内産業

伊 藤  洋


  1.  
    ネットワーク大航海時代がやってきた
  2.  '97720日日曜日付け朝日新聞トップ記事によれば,総務庁ではこれから役所に提出する住民票や運転免許証の住所変更など各種証明書類を「ワンストップサービス」としてネットワーク上で行えるようにする,と報道されています.それに並んで,大蔵省は各上場企業の有価証券報告書提出やディスクロージャはインターネットを媒体として実施するという記事が同時に掲載されています.いまや,ネットワーク無くして社会生活は営めない状況になってきました.まして,企業経営など言うに及びません.筆者は,こういう事態が来ることを早くから予測し,警鐘を乱打してきましたので,独り狼少年の謗りを免れたことを安堵していますが,そうかといってこうもたたみかけるように事態が展開するのは如何かと今更のように困惑してもいます.それというのも,本県の経済界では,警鐘は子守り歌でしかなく,このための準備はほとんどなされてこなかったのですから.それではなぜ,こんなに情報化が急速に進展するのでしょうか.

     理由は数え切れないほどありますが,一つだけ筆者の考えを述べておきましょう.日本の産業構造は,フルセット産業構造でした.戦後,ちっぽけな部品一つひとつに至るまですべて国内で調達できる完備な体系を作り上げてきました.それが強い国際競争力をもたらし,その結果円高を招来してしまいました.円高は空洞化を招き,生産システムの分散化を推し進めました.双子の赤字に悩んだ競争相手の米国は80年代のドル安を背景に情報化への転換に成功し,片や日本の海外投資で発展した東アジアや東南アジアは着実に実力をつけて日本経済を代替できるところまで追い上げてきました.こうして疲弊した日本経済は円安と共にかつてのアメリカ同様情報化の道を選択せざるを得なくなった,ということだろうと思います.なんのことはない,単にアメリカに15年遅れたというだけのことだと言ってしまえば,まんざらあてが外れていないのかもしれません.しかし,15年前のアメリカ経済は,それこそビッグバンの灼熱の火炎地獄だったのであり,そこでは生産性の低い産業や企業は根こそぎ死滅したのであって,マクロな経済の再生を単純に期待するのはとんでもないこと.この国のビッグバンはこれからだと認識しなくてはなりません.

     こういう見通しの中で,本県を含む中央内陸圏をモデル地域として世界的な情報基盤整備を図るべく中央コリドー高速通信実験プロジェクト(以下CCC21と称する.Central Corridor high speed Communicationsの略)が構想されています.これは,我が国のNIINational Information Infrastructure)に相当するものであり,来年度からの本格的活動を前にいま精力的に準備が進められています.以下は,その内容です.

  3.  
    シームレス通信ネットワークとは
  4. ネットワークの種類

     ことの必要上少し技術的な話が先行します.技術の中でもコンピュータやネットワーク技術というのは分かりづらいというのが定説です.社内にこれが分かる人が一人も居ないというような企業では,疾風怒涛のビッグバンを通過してなお生き延びることは殆ど不可能です.人材の手当てを始めることをまずお勧めしておきます.

     私たちの身の回りにはネットワークが無数にあります.まずNTTなどの公衆網がその第一です.利用の仕方によっては電力会社の電灯線なども情報ネットワークとして使えないこともありません(電力線搬送).電力メーターをこの回線で計測している地域もあります.これらと比べるとCATVや有線放送電話ははるかに立派な広帯域ネットワークです.ちなみにNTTのアナログ電話回線はモデムによってデータ通信をする場合28.8kbpsという帯域です.ISDNでも64kbps(またはその2倍程度)です.これに比して,CATVでは20Mbpsという高速性が得られます.有線放送電話はNTTの公衆回線と同じですが,これにADSLという最新のプロトコルを搭載しますと一気に3Mbps以上の広帯域ネットワークに変身します.圧縮の程度によりますが,通常のTV程度の動画を見るのにデジタルネットワークでは1.5Mbps程度の回線帯域があれば一応大丈夫です.マルチメディアを伝送する媒体としてはこの数値が一つの目安になります.

     ネットワークとしては他にも沢山有ります.近ごろはやりの携帯電話やPHSPIAFS)などもそうですし,県や町で使っている防災行政無線や市町村防災無線網などがあります.山梨県の場合,防災行政無線は320Mbpsです.高圧鉄塔の一番上にある電線は落雷防止のアース線でグラウンドラインと言いますが,あの中心部には光ファイバが束ねてあります.光ファイバは光で通信しますので,透明なガラスが原料です.雷の電気雑音をファイバは伝えませんので,いくら雷が落ちても光通信は平気です.同じように光ファイバは高速道路の脇や鉄道沿線にも多数敷設されています.東京都などでは,下水道に将来を見越して大量のファイバが埋め込んであります.光ファイバは,数百〜数千Mbpsの超広帯域伝送路です.大学や企業のLANはその中でももっとも進化したものの一つで,最低でも10Mbps,最高では620Mbpsの帯域で走っています.

    ネットワークの相互接続

     このように普段気づきませんが,私たちの身の回りには実に多くのネットワークができています.しかし,これらのうちの多くはそれぞれが孤立して使われていて,相互に結び合わされることはありませんでした.インターネットのように,ネットワークが結び合わされることで大変な効果が現れることを考えると,孤立しているネットワークをうまく結び合わせられたら大層有益であろうと誰しも考えることでしょう.

     ところが,これがそう簡単ではありません.それぞれのネットワークはそれぞれの通信規約(プロトコル)を持っています.また,物理的な性質が異なっていて雑音に強かったり弱かったり,伝送帯域も上述のように区々です.だから,これらを串刺しにしてネットワークを相互接続するのはそう簡単なことではありません.

     インターネットは,そのことを実現しているのですが,それはインターネットの回線が通信業者の所有している殆ど特性の均一なネットワークだからできるのです.それなら,インターネットを強化すればよさそうなものですが,これもそうはいかないのです.たとえば東京=甲府間でたった1.5Mbpsの帯域で専用線を買い取りますと年額1,200万円かかります.これではマルチメディアを個人が享受することなど不可能です.回線料金は需要が増えれば下がりますが,今のような料金体系が出発点ではなかなか低価格化のテンポは速まりません.つまり,マルチメディアを庶民の手に近づけることはずっと先のことになるというわけです.

     そこで考えらるのが,既存のネットワークをマルチメディア伝送路として再利用することです.既存のネットワークの既存のサービスはそのままにして,付加的機能だけを新たにつけて,これらのネットワークを横断的にシームレスに接続してマルチメディアネットワークとして使い,その間にマルチメディア技術を開発し,人々のリテラシーを涵養しようというわけです.しかし,これが上述のように難しいのですが,最近になって既存のネットワークの機能を拡張するプロトコルが新たに世界標準として提案されるようになってきました.たとえば,CATVに対してはIEEE802.14というプロトコルが米国電子通信学会から,2本線の銅線でできている電話線に対してはADSLという方式がANSIという団体からそれぞれ提案されました.そこで,郵政省はシームレス通信技術研究会を主宰して,シームレス通信というネットワークアーキテクチャを構想しました.CCC21は,この研究会の研究成果を実証するためのテストベッドという位置づけになっています.

    シームレス通信の考え方

     こうしてCATVや電話についてシームレスなネットワークの相互接続が原理としてはできることになりました.しかし,無数にあるネットワーク間をシームレスに接続するとなると,全てのネットワークに向って互いに回線を結ばなくてはなりません.それでは経済的に大変ですから,図のように中心にコアネットワークという超広帯域のネットワークを配し,一定間隔毎にIWU(Inter Working Unit)という装置を設置し,ここから各サービスネットワークに放射状に回線を延長してNNINetwork Node Interface)という物理層接続装置を介して接続します.プロトコルの変換や各種の高度な通信サービスはIWU側のゲートウェイ機能を介して一括してコアネットワーク側でサービスするスター型のネットワークを考えました.

     こうすることで,低廉なネットワークが構築できます.しかし,問題は,このNNIIWUがうまく動くかどうか,実際に現実の場で思いがけない渋滞が発生したりしないか,課金はどうするか,速度の違うネットワーク同士をどうして調整するか,通信品質をどのように保つか,情報の伝送宛先をどのようにして決定して間違いなく届けられるか,無数の問題が立ちはだかっています.CCC21は,こういう問題の抽出と解決,そこから新たな技術を確立して世界標準を提案するという難問を課せられているのです.

  5.  
    シームレスネットワーク実現への道――CCC21プロジェクト――
  6. CCC21は東京−山梨−長野で

     CCC21では,まず東京−甲府−塩尻−松本−長野間にコアネットワークを構築します.これは超広帯域のネットワークです.上記5ヶ所にIWUATM交換機およびゲートウェイ(プロトコル変換装置)からなる)を置きます.そこから地域網に防災行政無線や専用線等々を用いてCATVLAN,有線放送電話,市町村防災無線等々に接続します.山梨県や長野県はCATVの普及率がそれぞれ日本1位と2位です.CATVに接続された情報(これをパケットといいます)は,各事業所や家庭にケーブルモデムを介してそのままつながります.つまり,各CATV加入者はインターネットにそのまま広帯域に接続できることになります.

     このネットワークは,欧米やアジアなど海外の主要なネットワークとも接続される予定です.そのときには,国内で設計した図面がそのまま東南アジアの工場に送られて生産されたり,部品の調達をアジアで行ったりすることが容易にできます.相手先の工場が,たとえばMAPManufacturing Automation Protocol)やTAPのような生産技術プロトコルでシステム化してあれば,あたかもコンピュータからプリンタに出力させるように製品を製造することだってできます.こうして,ネットワークの先にいわば端末装置を設置したような仕組みであるバーチャルマニュファクチャリングシステムが構築できるようになります.これに関わった一例としてCCC21の活動の中では,ネットワークで原稿だけ配信し,フランチャイズの印刷工場で印刷製本して出荷する「現地印刷」システムを開発する分科会があります.

     最近は,ネットワークコラボレーションシステムを使ってシステム開発や設計をアウトソーシングすることも簡単にできます.労働力の安い国や地域に才能のあるパートナーを見つけて,かれらと協働で開発や生産が可能になります.

     長野では,冬季オリンピックの名場面をビデオオンディマンド(VOD)で配信する計画です.CCC21のネットワークで思い出の名場面を見たい時に即座に見ることができるようになります.長野の農協では,有線放送電話網を使って農産物の出荷を計画しています.生産者と消費者がネットワークで結合されることで質の高い農業が出現することでしょう.長野のある市では,全戸インターネット接続をすでに実行し,これをCCC21のネットワークに接続してほしいと要望を寄せています.これら一連の動きに呼応して長野県の地方銀行は,電子キャッシングの実験を開始するそうです.地方新聞は電子配信を開始しています.

     他方,山梨県では県情報政策課などが主宰してサテライトスクール構想を提案していますが,残念ながらそれ以外には見るべき具体的な提案がありません.本誌上をお借りして活発な提案を募集したいと思います.

    CCC21の組織

     CCC21協議会は,'96年から約1年間を準備期間として構想を固め,'97321日に東京虎ノ門で設立総会を開きました.現在会員は110組織・団体・個人です.産学官の連携で組織され,東京新宿に本部を設置し,甲府と松本に連絡事務所を持っています(末尾参照).山梨からは,山梨大学,山梨県,甲府市が官学で,その他民間企業5社が入会しています.協議会には幹事会と三つの委員会,委員会の配下に22の分科会があります.分科会は,このネットワーク構築の技術的検討から,このネットワーク上で展開されるアプリケーションコンテンツの企画,ネットワークで使われる端末の開発などおよそ情報通信に係る全ての検討をすすめています.

     CCC21は,@新しい情報化のパラダイムを作ること,Aアジアの情報ハブとしてこの国が21世紀も経済文化の中心としての役割を果たせる基盤を作ること,B情報の国土軸を新たに作ること,C全く新しいコネクションレス通信を基盤とする全国的情報通信網を構築することを目指しています.この構想が成功した暁には,まちがいなく山梨は世界の情報中心の一つになります.

  7.  
    シームレスネットワーク環境下での県内産業
  8. 県内産業停滞の原因

     広帯域で世界的な広がりを持ったネットワーク基盤が確立された時,産業はどのように変っていくのでしょうか.わけても山梨県の産業はどのように変っていくのでしょうか.

     '80年代山梨県が内陸工業県として有名を馳せ得たのは,中央道の完成によって半導体やロボット,コンピュータや通信機器などの企業進出のためでした.これはロジスティックスと呼ばれる物流の効果です.しかし,物流に頼るにも円高による輸出価格の上昇は経営基盤そのものを危機にさらしてしまいました.このあおりを受けて,企業進出は全く停滞し,いまや進出を当て込んで造成した工業団地は売れ残り,ただ金利を払うだけになってしまいました.安価な労働力と土地があって自動車道があれば企業が進出してくるのはもはや昔話です.企業活動が国際的にグローバル化し,シームレス化し,人材さえもネットワーク上のコラボレーションシステムで遠隔から得られる時代であってみれば,殆どの経営資源は情報に頼ることが主になってきましたから,工業団地の要件は良質な情報ネットワーク環境がどう整備されているかにかかっています.

     山梨県は,初期の段階ではインターネットの普及は順調で,いい滑り出しをしました.これは山梨大学や県工業技術センター,サンテクノカレッジなど若い人たちの草の根の活動によるものでした.しかし,これが大きなうねりにはなりえませんでした.教育機関や行政指導団体の指導力の不足も考えられますが,経営層の意識の低さが主因だと筆者は見ています.情報化の時代は,過去の延長上にあるのではなく,不連続な前線の通過する時代であることを肝に銘じておかなくてはなりません.

    パラダイムの転換を

     明治近代が訪れた時,甲州人の多くは可れん誅求の徳川が去って再び武田家の時代が来ると喜びました.だから官軍に従軍して会津戦争に参戦し,多くの死者を出しました.こういうのをアナクロニズムと言います.

    しかし,その中にあって横浜に新時代を発見し,これからは灯かりと乗り物だと宣言して電力会社を興したり,汽車を走らせたり,船会社を興したり,化学肥料会社を設立したりした人々も居ました.そういう人々は,その後のこの国の近代化に確実に足跡を残しました.こういう事態は信州でも同様です.諏訪の製糸産業は近代化の旗手でしたし,それが没落していくと精密加工産業を興し,確実に時代のトレンドに棹差してきた歴史と経験を有しています.

           

     今の時代は,かつて甲州財閥という新興経済勢力が日本の近代を構築したあの時代と同質の大きなメガトレンドの時代に匹敵します.近代というパラダイムが終焉を迎え,情報化という新たな価値観が支配する新パラダイム時代へと相転移を起しているからです.

     こういう変化の時代は,甲州人には得意の時代なのではないかと思います.たしかに,その芽かもしれないと思われる企業や個人が少なからず居ます.ベンチャーと呼ばれる起業家マインドを持った一群の人々がいます.

     そのために,CCC21ではテレワークセンターを構築し,そこを中心に新しいベンチャーが育つ圃場を計画しています.こういうのをSOHOSmall Office Home Office)といいます.SOHOにおけるオフィス端末やそこでのホームリンクのあり方についても分科会で検討しています.近代が,甲州や信州のような周縁から,都という中心に向って出て行く時代であったとするならば,新時代は中心から周縁に向って人が逆流してくる「遡行する時代」だと思うからです.'75年以降のアメリカでは,ジョン=デンバーの「カントリーロード」の歌に励まされるように,人々は西へ西へ,それから北へ北へと遡行して,ついにロッキーマウンテンのカントリー都市シアトルが世界のコンピュータの一大中心になっています.こういう周縁の持つマイノリティ性が新しいパラダイムを育む環境です.そう考えれば,山梨や長野は新しい時代を受け入れる環境として大いに期待が持てるはずです.そこへGIIGlobal Information Infrastructure)ができ上がるとなればなおさらです.

  9.  
    おわりに

 情報通信関連産業は,昨年の総生産29兆円と計算され,ようやく自動車関連産業を追い抜いて日本のリーディング産業に君臨することになりました.しかし,アメリカとの差は開くばかり,前を行くヨーロッパとも差が開いていますし,後から来るアジアに猛追されています.日本のインターネット状況は,大変な勢いで伸長していますが,その結果いたるところでトラフィックジャムが発生し,そのスループットの悪さは世界一といわれています.こうなったのは偏に時代を読み違えたこの国の指導者の先見性の無さのゆえです.

 その結果,ネットワークではいまや世界三流とは言いませんが,二流に甘んじていることは否めません.飛行場が貧しいとローカル飛行場としてトランシット路線に落ちぶれるように,ネットワークもハブにならなければサブネットに落ち込みます.そこではノードを経過する回数が増えるためパケットの廃棄がしばしば起こり,遅延が生じてシーケンシャルな情報は途切れます.ネットワークはハイアラーキーの高いところに位置するのが勝です.

 18世紀英国の産業革命期にエンクロージャーと呼ばれる囲い込みが起こったように,ネットワーク時代もネットワークという囲い込みが起こります.囲い込まれるのも問題ですが,囲い込みの外側に出てしまうと糧道を断たれます.そこは時代の蚊帳の外です.

 ネットワーク時代は大きな可能性を秘めた大航海時代でもあります.勇躍,大海原に出るか,風を失って失速するか,企業家マインドが試される時代です.

 

補遺

    1. CCC21の本部:東京都新宿区1-3-7唐木ビル4F(財)テレコム先端技術研究支援センター内(TEL03-5363-7607 FAX03-5363-7608
    2. 山梨県連絡事務所:甲府市住吉2-3-23中沢ビル3F()ジインズ内(TEL:0552-20-6789 FAX:0552-20-6785
    3. 長野県連絡事務所:松本市大字和田4010キッセイコムテック()内(TEL:0263-48-5229 FAX:0263-48-1284
    4. 委員会(分科会):ネットワークインフラ委員会(バックボーンネットワーク・通信サーバ分科会/CATV分科会/防災行政無線分科会/市町村防災無線分科会/LAN分科会/移動通信分科会/網管理分科会)アプリケーションコンテンツ委員会(バーチャルラボ分科会/遠隔医療分科会/サテライトスクール分科会/特殊教育分科会/テレワーキング分科会/エレクトロニックコマース分科会/交通情報通信分科会/情報サービス分科会/行政情報通信分科会/現地印刷分科会)ターミナル委員会(マルチメディアホームリンク分科会/デスクトップ型情報通信端末分科会/携帯情報通信端末分科会/マルチメディア測定分科会)
    5. 入会申し込み:随時本部または地区連絡事務所まで


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