摂津生まれで江戸に在住。鷺貞綱、通称は権之丞。鷺流の狂言役者。
雀の字や揃ふて渡る鳥の聲 (『續猿蓑』)
堤よりころび落ればすみれ哉 (『續猿蓑』)
魚あぶる幸もあれ澁うちは (『續猿蓑』)
露おきて月入あとや塀のやね (『續猿蓑』)
をみなえへし鵜坂の杖にたゝかれな (『續猿蓑』)
雁がねにゆらつく浦の苫屋哉 (『續猿蓑』)
初しぐれ小鍋の芋の煮加減 (『續猿蓑』)
菊畠客も圓座をにじりけり (『續猿蓑』)
鉢たゝき干鮭賣をすゝめけり (『續猿蓑』)
才覚な隣のかゝや煤見舞 (『續猿蓑』)