山寺や猫守り居るねはむ像 不撤
散花や佛うまれて二三日 不玉
やま伏や坊主をやとふ玉祭 沾圃
甲戌の夏大津に侍しを、このかみのもとより
消息せられければ、旧里に帰りて盆會をいと
なとて
家はみな杖にしら髪の墓参 芭蕉
悼少年 二句
かなしさや麻木の箸もおとななみ 維然
かまくらの龍口寺に詣て
首の座は稲妻のするその時か 木節
はか原や稲妻やどる桶の水 支梁
腸をさぐりて見れば納豆汁 許六
洛東の眞如堂にして、善光寺如来開帳の時
凉しくも野山にみつる念仏哉 去来
食堂に雀啼なり夕時雨 支考