芭蕉db
嵯峨日記
(5月2日)
二日
曾良
*
来 リてよし野ゝ花を尋て、熊野に詣侍るよし。武江
*
旧友・門人の はな(し)、彼是取まぜて談ズ。
くま路や分つゝ入ば夏の海 曾良
(くまのじやわけつついればなつのうみ)
大峯やよしの(ゝ)奥を花の果
(おおみねやよしののおくをはなのはて)
夕陽
*
にかゝりて、大井川に舟をうかべて、嵐山にそふて戸難瀬
*
をのぼる。雨降り出て、暮 ニ及て歸る。
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武江:武蔵の国江戸のこと 。
曾良:
Who'sWho
参照 。
夕陽:<せきよう>と読む。夕方のこと。
戸難瀬:<となせ>と読む。大井川上流の急流。なお、曾良『近畿巡遊日記』によれば、この折には去来も同道していた。
大堰川と嵐山