芭蕉db

笈の小文

(網代民部雪堂)


網代民部雪堂に會

梅の木に猶やどり木や梅の花

(うめのきに なおやどりぎや うめのはな)


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表紙 年表


梅の木に猶やどり木や梅の花

 網代民部雪堂は、弘員(ひろかず)、外宮の三方家師職。龍尚とならんで伊勢の俳壇の重鎮であった。とくに彼の父弘氏(ひろうじ)は神風館と号し、談林派の俳人として当地に名を馳せた。梅の木は梅の老木で父神風館を指し、咲いた梅の花は息子雪堂を指して挨拶吟とした。