芭蕉宛嵐蘭書簡

(元禄4年夏?)

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ことし去来丈とおむろの花にまかりておもひよりけれども、よろしからぬ故、申出ざりけれども、御なをしのたねにも成可申かと、先申上候。素堂はおもしろきと被申候。如何。

此花にあたら都の茶のうすさ

右古き句どもの中、申上候。御了簡奉頼候。以上                              嵐蘭

 蕉高師


 受信場所もはっきりしないが、元禄4年上方滞在中に嵐蘭が送った添削依頼の書簡。