全部で15部の「ひさご」の予約をした伊賀上野の人々へ送本とその代金支払いのアナウンスであろうが、誰に送ったのか不明の書簡一通。
ひさご集拾五部下し申候間、門人衆壱部づゝ御取候様に御肝被レ煎可レ被レ成候:『ひさご』15部を送ったので、注文した門人たちに一部ずつ渡してくださるようご協力ください、の意。
先日、六帰候節、早々申進之候:<せんじつ、ろくかえりそうろうせつ、そうそうもうししんじそうろう>と読む。「六」は、この手紙の受取人の使用人か何かであろう。その六が、 膳所に来たので、送金先などの話はしておいたけれど、の意。
井筒庄兵衛へ可レ被レ遣候:京都の書肆。芭蕉の作品は殆どがここから出版された。