芭蕉db
蛍火の昼は消えつつ柱かな
(曾良本おくのほそ道)
(ほたるびの ひるはきえつつ はしらかな)
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元禄2年4月。『
奥の細道
』旅中、平泉中尊寺金色堂にて。
蛍火の昼は消えつつ柱かな
光堂の落剥ぶりを詠んだ句。本文では、五月雨を降り残すようにまばゆい金色堂を表現したが、ここでは昼の蛍火のようにパッとしない光堂の金箔の柱を詠んでいるのである。前者はそうあって欲しい金色堂であり、これはまた嘱目の金色堂なのであろう。