更新日:01/11/27 11:12:22

1.DNS
2.FTP
3.NFS

図4.1.1 DNSサーバーとリゾルバ
上の図ではDNSサーバを一台だけ描いてありますが,一つのゾーンには二台のDNSサーバーが対応します.そして一次サーバーはゾーン内の情報を,二次サーバは他のゾーンとの関連情報を保持し,両者は情報の共有を図っています.
DNSサーバーにはタイムアウト機構があります.これによって一定時間毎に古いデータを破棄し,最新のデータと入れ替えます.
上の図で右側のDNSは「ドメイン名」と「IPアドレス」の対応表を所持しています.これに対してホストは必要があって尋ねます.たとえばメールを出すのに「pine.ese.yamanashi.ac.jp
DNSサーバは「named」デーモンが常に作動しているコンピュータです.UNIXでは通常etc/named/のディレクトリーに格納されています.

図4.1.2 IPドメインの構造
ネームサーバーの管理範囲の設定
メールの配信先の指示
ホスト名からIPアドレスを引くこと(正引き)
IPアドレスからホスト名を引くこと(逆引き)
DNSはポート番号53番のUDPに挿入されて転送されます.その基本的なDNSメッセージフォーマットを下の図に示します.
Identification:問い合わせを行うもの(リゾルバなど)が割り当てる固有の番号
Header:この中身は図中の拡大図に示すものです.ここで,QRはメッセージが応答なら1,問合せなら0. OPcodeは,正引き問合せでは「0」,逆引きでは「1」など,DNSの使い方を表します.AAはこのメッセージが権威のあるもの「1」か,そうでない「0」か.TCはメッセージが分割されていない「1」か,分割されている「0」か.RDとRAは再帰性をあらわし,RDが「1」の場合,再帰問合せを希望している場合,RAが「1」であればDNSが再帰問合せ可能を意味します.再帰とは,リゾルバが一次DNSに問い合わせた時に一次サーバだけで回答が得られない場合には自動的に二次サーバーにも問合せすることを意味しています.RCodeは応答時に不都合があったときにその理由を16種類にわたって説明できるように用意されています.
QDCount:質問の数
ANCount:答えの数
NSCount:権威ある回答(下のnslookupの説明参照)の数
ARCount:追加情報の数

図4.1.3 DNSメッセージフォーマット
DNSの動作を確認するには「nslookup」というソフトウェアを使います.下はその例です.
ここでは,第4行目で,デフォルトDNSサーバーである「 pine.ese.yamanashi.ac.jp」が管理しているホスト「rose.ese.yamanashi.ac.jp」のIPアドレスをたずねています.すると「133.23.202.11」と答えてくれました.つぎに第9行目で「www.mext.go.jp」という文部科学省のWWW サーバーのIPアドレスをたずねていますが,このDNSサーバーは自分のゾーンではないので上位のサーバーに聞きに行っています.そしてその回答「210.174.162.214」を答えていますが,これはあくまでも自分の情報ではないので,「Non-authoritative answer:」として権威のある回答ではないことを注記しています.
%>nslookup
Default Server: pine.ese.yamanashi.ac.jp
Address: 133.23.202.100
> rose.ese.yamanashi.ac.jp
Server: pine.ese.yamanashi.ac.jp
Address: 133.23.202.100
Name: rose.ese.yamanashi.ac.jp
Address: 133.23.202.11
> www.mext.go.jp
Server: pine.ese.yamanashi.ac.jp
Address: 133.23.202.100
Non-authoritative answer:
Name: www.mext.go.jp
Address: 210.174.162.214
>quit
%>

open (FTP server address): 接続したいFTPサーバーへの接続要求
ls: サーバーのカレントディレクトリー内のファイルの表示要求
cd: ディレクトリーの変更要求
get(ファイル名): ファイルの取得
put(ファイル名): ファイルの登録
mget(複数ファイル名): 複数のファイルの取得
mput(複数ファイル名): 複数ファイルの登録
close: FTPサーバーを閉じる
quit: コマンド終了

図4.3.1 NFSの概念図

図4.3.2 NFSによるファイル転送
メールサーバーでは常にsendmailデーモン(sendmaild)が立ち上がっていて,TCPコネクションを通して送られてきたメールの宛先を見て,自分宛のものであればmail spool(私書箱)に格納し,mailXなどのメールリーダーソフトを用いて画面に表示します.他所宛のものであればDNS(Domain Name System)に問い合わせてその指示にしたがって転送します.この場合,sendmailを実行できないPCなどへのメールの場合にはサーバー側にPOP3(Post Office Protocol),IMAP(Internet Message Access Protocol)などのpopperによって,PC上のメールソフトで受信できるようにします.

図4.4.1 E‐mailの伝送概念
表4.1 Emailのフォーマット

SMTPの例として,abc株式会社山梨支店の山田太郎さん「taro@yamanashi.abc.co.jp」から,私宛に送られてきたメールのSMTPヘッダを転載しておきます.太字の部分を下からみていくと,次々とメールサーバー間をメールが転送されて行く様子が分かります.
まず,このメールは Wed, 25 Jul 2001 16:39:29 に太郎さんの支店ドメインのメールサーバー「yamanashi.abc.co.jp」に送られました.ついでこれを「e-mrelay1.ipc.abc.co.jp」が受け取って,さらにそれを「 mail1.noc.abc.co.jp」が受け取って,最終的にWed, 25 Jul 2001 16:41:08に「pine.ese.yamanashi.ac.jp」 に転送してきました.私は,これをダイアルアップで受信したのです.

<A HREF="http://www.yamanashi.ac.jp></A>

図4.5.1 WWWのダウンロード

図4.6.1 SNMPの概念図
MIBには膨大なオブジェクトグループが定義されていますが,その主要なものだけ紹介しておきましょう.
system:エージェントに搭載されているソフトウェアのヴァージョン情報,機器の動作時間など7個のオブジェクト.
interface:MACアドレス,データリンク層の入出力パケット数,同じくエラーパケット数,インターフェースの速度など23個のオブジェクト.
atTable:MACアドレスとIPアドレスの対応表など3個のオブジェクト.
ip:IPパケット入出力数,ルーティングテーブルなど42個のオブジェクト.
tcp:TCPパケット入出力数など19個のオブジェクト.
udp:UDPの入出力パケット数など6個のオブジェクト.

図4.8.1 ネットニュースの配信
LANに接続されているホストコンピュータは,その管理者からホストIやIPアドレス,サブネットマスク,ゲートウェイ(ルータ)のアドレスなどを知らされてTCPなどのネットワーク接続のための設定を手作業で行います.この作業は初心者には難しく,しばしば間違います.それだけに接続に成功したときの達成感ときたら大変なものです.据置型のデスクトップコンピュータでは,一度この悪戦苦闘を行えば余程のことが無い限り再度この作業を強いられることはありませんが,近年のように携帯型のノートブックコンピュータを使うことが増えてきますと,接続場所が常に変更されます.したがって,このネットワーク接続作業を毎回しなくてはならなくなります.それでもユーザは,自分の役割でもあるわけですから仕方ないとしても,管理者にとっては大変です.その都度接続のためのデータをユーザに設定してあげて,かつそのデータを伝えてやらなくてはなりません.その煩わしい作業から開放され,ユーザも管理者も快適にインターネット接続が行えるようにネットワークの設定を自動化するためのプロトコルがDHCP( Dynamic Host Configuration Protocol )です.これは,RFC1541によって規定されているUDP上のインターネットアプリケーションプロトコルです.
このサービスには次の3種類があります.
@ 永久的なIPアドレスの割り当てを行う「自動割当」( Automatic Allocation )
A 使用期限付きのIPアドレス割り当てを行う「動的割当」( Dynamic Allocation )
B ネットワーク管理者がIPアドレスを割り当ててその整合性だけをチェックする「手動割当」( Manual Allocation )
DHCPにおけるホストコンピュータとDHCPサーバとのメッセージのやり取りはUDPのポート番号67番でBOOTP( Bootstrap Protocol=ブートPと発音)によります.その詳細は省略します.興味のある方はRFC951をご覧下さい.
(なお,RFC1541のDHCPには,DNSの設定は含まれていませんが,Microsoft社などベンダーの提案するアプリケーションではこれが可能になっています.)
DHCPによってAの「動的割当」によって,クライアントがネットワーク接続に至る過程を下の図に示します.ただし,この場合クライアント側に設定ソフトがインストールされていることが条件です.(Windowsなどでは標準で装備されています.)
@ まずクライアントホストは,DHCPDISCOVERメッセージをブロードキャストします.この図では二つのDHCPサーバーがあるとしてその両方に発信します.
A 該当するサーバのすべてがDHCPOFFERというネットワーク接続に必要な構成情報を送信してきます.
B クライアントは気に入った?構成情報を選択してDHCPREQUESTメッセージに載せてブロードキャストします.この場合の選択は,過去に使用したデータがあればそれを優先して選択します.なければ気まぐれに選ぶことになります.
C 提案した情報を選ばれた方のサーバは,クライアントの情報が正しいことを確認し,DHCPACKを返します.不可であればDHCPNACKメッセージを返します.NACKを受信したクライアントは最初からやり直します.
D ACKを受け取ったクライアントは,これでネットワーク設定が完了して使用状態となります.この使用期限は4byteの秒単位での設定によりますが,デフォルトでは最低時間の1時間です.期限がきてもまだ継続を望むのであれば再度このやり取りをして延長します.また,期限前に離脱するときには,DHCPRELEASEメッセージを送信します.
DHCPは大変便利ですが,暗号化などが不可能ではないが原理的になじみません.そのためセキュリティに問題が生じます.つまりこのサービスを実行しているポートにはNICカード付のコンピュータさえ持参すれば誰でも接続できてしまいます.悪意の接続者にログインされてしまいますと大変危険です.運用にはくれぐれも注意が必要です.
図4.9.1 DHCPアドレスの決定方法