芭蕉db

春立つとわらはも知るや飾り縄

(俳諧薮香物)

伊賀上野 宗房

(はるたつと わらわもしるや かざりなわ)

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 寛文11年、28歳の伊賀上野時代の作。

春立つとわらはも知るや飾り縄

  待ちに待った春がきた。門ごとに飾り縄が飾られているので、童子たちにも分かることだろうというのが句意。縄は藁で作るので「童」→「わら」←「藁」の掛詞になっているのが得意なのである。加えて「妾<わらわ>」も混入しているかもしれない。子供のように、新春の喜びがあふれているが、句も若い。