鶴の大臣殿は*、童名、たづ君なり。鶴を飼ひ給ひける故にと申すは、僻事なり。
鶴の大臣殿:<たずのおおい との>:九条基家(1203〜1280)、『続古今集』選者。内大臣を歴任。この名前は幼名が「鶴」だったためで、鶴を飼っていたからではないという話。
今も昔もニックネームが独り立ちすることがある。
たずのおおいとのは、わらわな、たずぎみなり。つるをかいたまいけるゆにともうすは、ひがごとなり。